第12回川内原子力発電所の運転期間延長の検証に関する分科会について3
★ 中西正之 さんから:
第12回川内原子力発電所の運転期間延長の検証に関する分科会について3
2023年4月12日に第12回川内原子力発電所の運転期間延長の検証に関する分科会が開催されています。
[a:https://www.pref.kagoshima.jp/aj02/bunkakai050412.html]鹿児島県/第12回分科会(令和5年4月12日) (pref.kagoshima.jp)
この議事録が公開されました。
議事録24ページから、釜江座長と後藤委員の報告書(案)についての考えの違いについての長い議論が記録されています。
釜江座長は、『冒頭で「検証」というのはここまでですよということをしっかりとバウンダリーを決めておけばよかったのですが。先生方は多分,役割が運営要領に書いてあって,当然九州電力さんが申請する場合に,それに必要なガイドに従って,ちゃんと必要なことを,必要な時期に,ちゃんと適正にやっているかどうかということを見るということが一つと,当然,まだやっぱり専門性からいくと少し不十分だと,今後はこういうことをすべきだと,今の枠組みはこう
だけれどやっぱりこれはどうなんだという,より安全性を高めるような指導をするのが 私は「検証」だと。これは私の考えです。 そういうことをちゃんと最初にお話をしておけば良かったかもしれませんが・・・』と発言されています。
第1回分科会では『1 目的・趣旨 県では,川内原発の運転期間延長について,「原則40年」との認識の下, 特例的な取り扱いの可否について,原子力政策に批判的な学識経験者を含む形で,原子力安全・避難計画等防災専門委員会の構成を見直した上で,・・・』と説明されています。
また、原子力政策に批判的な学識経験者と推定される後藤委員より、冒頭で「この問題,つまり,高経年化したプラントについて,それを点検してどう見るかと,その評価ということですので,その考え方といいますか,どういうふうに考えて,これやっていくかということは,委員の間で議論した方がいいのではないかと。・・・」という「そもそも」論が提起されています。
ところが、釜江座長は、第1回分科会で、そもそも論は取り上げないとしましたが、第12回分科会でも取り上げないとの方針を貫いています。
27ページで渡辺委員から「高経年化事象に絡んで言いますと,原発事故があったのでシビアアクシデント対策は非常に充実して安全性を高めるいろいろな検証はやってきたのです。ところが高経年化
対策に対してのいろいろな要求というのは原発事故の前とほとんど変わっていないのです。・・・」と説明されており、両論併記が良いのではないかとの意見が有りました。
しかし、釜江座長は「両論併記すると県民は不安に思うと考えられるので、両論併記は好ましくない」と説明されています。
佐藤委員は、第12回分科会には欠席をされており、コメントは表明されていないようです。
「川内原子力発電所の運転期間延長の検証に関する分科会報告書」は、これだけを参考にして、分科会の結論と考えるには、あまりにも問題が大きいと思われます。
議事録を参考にして、詳細な議論の中身を十分に調査することが極めて大切と思われます。
(第4430日目☆原発止めよう!九電本店前ひろば★より)