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<4電力会社が適合性審査会に提出した「溶融炉心と冷却水の相互作用について」の資料には大問題がある>

2017.08.31(13:32) 10270

【報告】第2325日目★原発とめよう!九電本店前ひろば★より
★ 中西正之 さんから:
<4電力会社が適合性審査会に提出した「溶融炉心と冷却水の相互作用につい
て」の資料には大問題がある>

福島第一原発のメルトダウン事故時には、大水素爆発は起きたが、大水蒸気爆発
は起きなかったという事で、日本の新規制基準には水蒸気爆発対策の条文が有り
ません。
しかし、世界的なレベルでは、福島第一原発のメルトダウン事故が発生するより
前から、原発にメルトダウンが発生した場合には、水蒸気爆発の発生が最も危険
と考えられてきて、2002年にOECD(経済協力開発機構)にSERENAプロジェクトが
結成されて、世界各国の原子力研究機関が協力して、原発にメルトダウンが発生
時の水蒸気爆発問題が検討されてきました。
日本のJNES(原子力安全基盤機構)もこのプロジェクトに参加しています。
福島第一原発のメルトダウン事故を経験しても、日本の原発の再稼働を行う為に、
新規制基準が策定され、新規制基準に対応して、各原発の設置変更許可申請が行
われました。そして適合性審査が始まりました。
 日本ではメルトダウン事故を起こしていない加圧水型原発を所有する関西電力、
九州電力、四国電力、北海道電力と三菱重工業は、日本の新規制基準には水蒸気
爆発対策の条文が無い不備を利用し、メルトダウン事故の発生時、MCCI(コ
アコンクリート反応)対策に、キャビティ(原子炉下部空洞)に大量貯水して、
溶融デブリの冷却対策としました。
 この方法は、適合性審査で大水蒸気爆発の発生が問題になりました。そこで4
電力会社は、第58回適合性審査会に「溶融炉心と冷却水の相互作用について」
[注1]の資料を提出しました。
この4電力会社の資料では、OECDのSERENAプロジェクトは隠ぺいされました。わ
ざと、OECDのSERENAプロジェクトのTROI実験を削除し、各国の原子力研究機関の
行っていた水蒸気爆発実験結果を取り上げました。TROI実験では、UO2を含むコ
リウムの実験で自発的な水蒸気爆発が起きることが確認されていたので、資料に
採用できなかったからと思われます。
 また、OECDのSERENAプロジェクトは、大水蒸気爆発によって、原子炉キャビテ
ィが損傷し、その結果格納容器も損傷を起こすと考え、水蒸気爆発により原子炉
キャビティ内の冷却水中に巨大な爆発圧力が発生する事を問題としました。
 しかし、「溶融炉心と冷却水の相互作用について」の資料は、「冷却水中の巨
大な爆発圧力」のデーターは隠ぺいし、格納容器中の気相の水蒸気爆発の蒸気圧
力のみを提示し、その数値が極めて小さいので、水蒸気爆発が起きても格納容器
は損傷しないとの結論を示しました。
 この資料は、第108回適合性審査会「溶融炉心と冷却水の相互作用について」
[注2] で、前資料に「JAEA-Research 2007-072:軽水炉シビアアクシデント時の
炉外水蒸気爆発による格納容器破損確率の評価:2007年8月」の項目が追加され
ましたが、それ以外の項目には変更は無いと思われます。
原子力発電分野の国際的な知見を無視し、ねつ造された水蒸気爆発検討資料が、
そのまま適合性審査会で承認され、川内原発1、2号機、高浜原発3、4号機、
伊方原発3号機、玄海原発3、4号機、大飯原発3、4号機と次々と適合性審査
書が公布されたことは認められません。
[注1]第58回審査会合資料2-2-6
https://www.nsr.go.jp/data/000034932.pdf
[注2] 第102回審査会合資料1-2-7
https://www.nsr.go.jp/data/000035733.pdf
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