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特定秘密保護法案に反対する学者の会

特定秘密保護法案に反対する学者の会
http://www.anti-secrecy-law.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html


        特定秘密保護法案の衆議院強行採決に抗議し、
         ただちに廃案にすることを求めます


 国会で審議中の特定秘密保護法案は、憲法の定める基本的人権と平和主義を脅かす
立法であり、ただちに廃案とすべきです。

 特定秘密保護法は、指定される「特定秘密」の範囲が政府の裁量で際限なく広がる
危険性を残しており、指定された秘密情報を提供した者にも取得した者にも過度の重
罰を科すことを規定しています。この法律が成立すれば、市民の知る権利は大幅に制
限され、国会の国政調査権が制約され、取材・報道の自由、表現・出版の自由、学問
の自由など、基本的人権が著しく侵害される危険があります。さらに秘密情報を取り
扱う者に対する適性評価制度の導入は、プライバシーの侵害をひきおこしかねませ
ん。

 民主政治は市民の厳粛な信託によるものであり、情報の開示は、民主的な意思決定
の前提です。特定秘密保護法案は、この民主主義原則に反するものであり、市民の目
と耳をふさぎ秘密に覆われた国、「秘密国家」への道を開くものと言わざるをえませ
ん。さまざまな政党や政治勢力、内外の報道機関、そして広く市民の間に批判が広が
っているにもかかわらず、何が何でも特定秘密保護法を成立させようとする与党の政
治姿勢は、思想の自由と報道の自由を奪って戦争へと突き進んだ戦前の政府をほうふ
つとさせます。

 さらに、特定秘密保護法は国の統一的な文書管理原則に打撃を与えるおそれがあり
ます。公文書管理の基本ルールを定めた公文書管理法が2009年に施行され、現在
では行政機関における文書作成義務が明確にされ、行政文書ファイル管理簿への記載
も義務づけられて、国が行った政策決定の是非を現在および将来の市民が検証できる
ようになりました。特定秘密保護法はこのような動きに逆行するものです。

 いったい今なぜ特定秘密保護法を性急に立法する必要があるのか、安倍首相は説得
力ある説明を行っていません。外交・安全保障等にかんして、短期的・限定的に一定
の秘密が存在することを私たちも必ずしも否定しません。しかし、それは恣意的な運
用を妨げる十分な担保や、しかるべき期間を経れば情報がすべて開示される制度を前
提とした上のことです。

行政府の行動に対して、議会や行政府から独立した第三者機関の監視体制が確立する
ことも必要です。困難な時代であればこそ、報道の自由と思想表現の自由、学問研究
の自由を守ることが必須であることを訴えたいと思います。そして私たちは学問と良
識の名において、「秘密国家」・「軍事国家」への道を開く特定秘密保護法案に反対
し、衆議院での強行採決に抗議するとともに、ただちに廃案にすることを求めます。

                   2013年11月28日
                   特定秘密保護法案に反対する学者の会
                   

*特定秘密保護法案に反対する学者の会
http://www.anti-secrecy-law.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html
*「特定秘密保護法案に反対する学者の会」賛同署名
http://www.anti-secrecy-law.blogspot.jp/2013/11/blog-post_1885.html

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平和な有明海

Author:平和な有明海
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佐賀市在住です。平和や障がい者、有明海問題に強い関心を持っています。1950年生まれ。戦争法廃止、原発廃止、有明海再生、障害者と共生できる社会づくりを目指します。

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