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イラン核合意履行、中東に転機

2014.01.25(13:59) 1258

<JCJふらっしゅ 2337号より>


           イラン核合意履行、中東に転機

                            伊藤力司

 欧米など6カ国とイランは1月20日、昨年11月に合意したイラン核問題の段階
的解決の第1段階──イランがウラン濃縮活動を制限し、その見返りとして欧米側が
経済制裁の一部を緩和する──の履行に踏み切った。これは中東情勢の転機につなが
る重要な一歩だ。

 イラン核問題は2002年に海外亡命中の反体制派が、イラン政府が秘密裡にウラ
ン濃縮を進めていることを暴露したことから国際問題化した。原子力発電や医療用ア
イソトープなど、核の平和利用にはウランを濃縮する必要がある。平和利用は5%程
度の低濃縮ウランで賄えるが、ウランを90%濃縮すれば核兵器の原料になる。

 原料のフッ化ウランを高性能の遠心分離器に掛ければ濃縮が進み、5%から90%
までの濃縮ウランを生み出すことができる。イラン側はあくまで平和利用のための濃
縮だと主張するが、欧米側はいずれ濃縮度を高めて核兵器を作るつもりではないかと
疑う。

 この問題をめぐり2006年から、米英仏ソ中の国連安保理5常任理事国とドイツ
の6カ国がイランと断続的に交渉したが昨年11月、6年ぶりにやっと暫定合意が成
った。──合意後6カ月間はイランが濃縮度5%超のウラン製造を凍結、同約20%
の備蓄ウランを兵器に転用できないようにする。プルトニウム製造に通じる実験用
重水炉の稼働も止める──。

 これに対し、欧米側は自動車などの禁輸を一時的に停止、原油売上金のイランへの
一部送金を認める。これが暫定合意の骨子である。合意事項の履行状況を検証しなが
ら双方は交渉を続け、1年以内に包括的な解決策をまとめることで一致した。

 1979年のイラン革命以来、米国とイランは「犬猿の仲」だったが、昨夏のイラ
ン大統領選挙で穏健派・対西側協調派のロウハニ大統領が登場。以来米国とイランの
秘密交渉も進展、昨年11月の暫定合意が成立した。

 しかしイスラエルはこの合意に反対だ。イランは核兵器を断念していないとしてイ
ランを空爆するかもとの姿勢を崩さない。だがオバマ米大統領はイランとの和解に踏
み切った。中東情勢の転機である。

       *JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2014年1月25日号5面
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