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第25回 小田山墓地・朝鮮人遭難犠牲者追悼集会

第25回 小田山墓地・朝鮮人遭難犠牲者追悼集会

1945年9月17日、枕崎台風が去った北九州市若松の小石から脇の浦、脇田に続く海岸に100体以上の朝鮮人の死体が打ち上げられました。当時のことを知る人たちの証言によると、遺体は発見された近くの場所に埋められたということです。中でも小石海岸に打ち上げられた遺体の内約80体はリヤカ-ですぐ近くの小田山墓地の一角に運ばれ、その上に土をかけ埋めたそうです。やがて、そこは雑草が生い茂りそのまま放置されました。

 しかし、この場所のことを記憶に刻み続けた人たちがいました。1974年の春、日朝協会が朝鮮人遺骨調査を行った際に証言をし、この歴史が明らかになりました。やがてこの場所にムクゲの木が植えられ、80年代より場所の整備や碑の建設を巡って、諸団体により幾度となく北九州市との交渉が行われました。その結果、現在のように整えられ、碑が建立され、案内板が設置されました。

 1945年、日本は敗戦の日を迎え、朝鮮は解放の日を迎えました。その後、「大東亜共栄圏」にいた日本人は、手配された大型船で続々と帰国しました。それに対して日本にいた朝鮮人は、自力で玄界灘を渡らねばなりませんでした。中には木造中古船に、100人以上の人が乗り込んで船出したとの証言もあります。そんな中、枕崎台風の直撃を受けました。船は難破し、多くの朝鮮人の生命が奪われました。解放の喜びに胸を弾ませ、一刻も早く故郷に帰りたいと思っていたことでしょう。
 
朝鮮人遭難者が眠る小田山墓地は、歴史の事実を語る証言の場所です。かつて「日本は世界の一等国だ」と刷り込み、靖国神社に人間の生と死を吸い上げさせ「朝鮮征伐」史観と敵対意識を植え付け、侵略戦争を下から支える民衆を仕立て上げた歴史があります。この小田山墓地に立つとき、日本が再び繰り返してはならない歴史の事実を痛感いたします。

今年は、隣国や在日外国籍住民に対する誹謗暴言・民族差別発言、在特会の街角での示威が日常化する時期に、教育現場で実体験した広島大の崔真碩さんを迎えます。秘密保護法が成立し集団的自衛権の解釈改憲が行われている最近の政治状況を共に考え、小田山墓地の意味を噛みしめたいと思います。是非ご参加ください。
【追悼集会】  2014年9月14日(日)
第一部 15:00~17:00  場所:若松バプテスト教会
北九州市若松区栄盛川町9番1号(093-761-1492)
『今、渦巻く日本の排外主義を考える』  講師:崔真碩(広島大学准教授)
・演奏 福岡朝鮮歌舞団
*それぞれの思いでカンパをお願いします。
第二部 17:30~18:00  場所:小田山墓地/雨天決行
・演奏 谷本 仰さん
・証言  民団・総連から
・碑文の朗読(ハングル・日本語)   参加者全員
・献花(追悼集会記念撮影)        〃
*現地は蚊が多いのでご注意を…虫よけはそれぞれでご準備ください。
*小田山墓地・朝鮮人遭難犠牲者追悼集会のパンフレット改訂版が出来ました。当日に販売します。

主 催 小田山墓地・朝鮮人遭難犠牲者追悼集会実行委員会
連絡先 093-521-7271 (朱)
093-771-3471(田中)                              
=賛同団体=(順不同)
○わかまつ九条の会  ○北九州平和資料館
○北九州自立連帯労組
○北九州命と自然を守る会
○ブキメラ医療援助基金・日本
○八幡製鉄元徴用工問題を考える会
○在日本朝鮮人総聯合会福岡県若松支部
○在日本大韓民国民団福岡県若松戸畑支部
○西南KCC(西南韓国基督会館)、在日大韓基督教会西南地方会社会部
○在日大韓基督教会西南地方会女性連合会、在日大韓基督教会小倉教会
○北九州共生文化講座トラジ学園
○若松キリスト教連合
○日本基督教団九州教区北九州地区ヤスクニ・人権委員会
○日本バプテスト北九州地方連合社会・ヤスクニ委員会
○外国人住民との共生を実現する九州・山口キリスト者連絡協議会
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平和な有明海

Author:平和な有明海
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佐賀市在住です。平和や障がい者、有明海問題に強い関心を持っています。1950年生まれ。戦争法廃止、原発廃止、有明海再生、障害者と共生できる社会づくりを目指します。

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