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原子力情報宅配便“CNIC EXPRESS

2014.08.29(19:46) 1820

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■原子力情報宅配便“CNIC EXPRESS”■
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=脱原発を実現する原子力資料情報室(CNIC)のメールマガジン=

No.0227 川内原発の再稼働どころではない、他
【2014年8月29日】
原子力資料情報室(CNIC)Citizens' Nuclear Information Center

※購読の登録・解除・変更は読者の皆様ご自身でお願いいたします
(方法下記)

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◇今号の内容◇

[1] 川内原発の再稼働どころではない

[2]『原子力資料情報室通信』第483号(2014/8/1)もくじ

[3] この間発表した原子力資料情報室の声明

[4] イベント紹介

[5] 原子力資料情報室書庫資料の公開について

[6] 原子力資料情報室とは

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■[1]川内原発の再稼働どころではない
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 九州電力川内原発を再稼働させようとする人たちは、福島第一原発のいまを
どう考えるのだろうか。事故から3年半たってなお、対策に右往左往し、はっ
きりした収束の見通しが立てられないでいる。福島事故は不幸なことだったが
川内は大丈夫などとは、誰ひとり思ってはいないだろう。川内原発は規制基準
には合格したが、安全を保証したのではない、と規制委員長が言う。それなの
に国は走りだそうとしている。じつにおかしなことだ。
 中長期的ではなく、早急な対応が必要な最大の難事は、放射能汚染水問題で
ある。2号機のタービン建屋の地下のトレンチが邪魔となり、凍土壁工事をす
すめられない。7月下旬から氷やドライアイスを大量に投入して、凍らせよう
としたが、凍らない。仮に、凍ったとしても、約1.5キロメートルにおよぶ凍
土壁ができるという保証は無い。研究工事の意味あいで試行しているにすぎな
いのである。結局はタンクに汲み上げ、地上に保管することになるだろう。そ
のうちに、放射能レベルを見ながら、海へ流すだろうことを恐れる。資源エネ
ルギー庁は8月18日、来秋までにタンクの総容量を10万トン増やし、100万ト
ンにする計画を明らかにした。それで済むか?
 原発問題では透明性こそが大事だと、識者は口をそろえるが、後になって出
してくる情報は透明性をしめすものではない。2013年秋に南相馬市で収穫され
た米に基準値の100ベクレル/kgを超える放射性セシウムが検出された。1年近
くして、今年の7月下旬に報道された。2013年8月19日に、福島第一原発周辺
の放射線モニターで数値が上昇したのは、3号機でのがれき撤去作業で放射性
物質が飛散したせいではないか、と推測される。東電によれば放出量は2800億
ベクレル/時で総量は1兆1千億ベクレルにものぼる。これが20キロメートル
余り離れた田んぼの米を汚染したのではないか。そこに至る途中や周辺の大気
中に浮遊した放射能はどれほどだったか。それを吸い込んだ人々の被ばくはど
れだけだったか。
 放射能で汚染した土やがれきなどの廃棄物の中間貯蔵地、最終貯蔵地が決め
られないままである。施設の建設候補地に挙げられる場所は住民との合意がで
きない。国も東電も全く信頼されていないのである。放射能は、覆水は盆に還
らずの故事を連想させる。
 個人線量計でより確かな被ばく量を推定したいとする国の思惑が強い批判を
浴びている。つねに身につけていると期待するほうが無理というものだ。もし
そうしたとしても、個人が受ける放射線量のすべてを計ることはできない。線
量計に飛び込む放射線だけが計測されるのだから。0.23マイクロシーベルト/
時という現在の除染実施区域の基準をひきあげ、帰還をうながす国の意図が透
けてみえる。
 福島原発事故の責任を問う福島原発告訴団の主張がほんの少し通った。7月
31日、検察審査会が当時の東電経営陣のうち3名について「起訴相当」の議決
を発表した。検察庁は再捜査をおこない、起訴するかどうかを判断する。

(山口幸夫 原子力資料情報室 共同代表)

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■[2]『原子力資料情報室通信』第483号(2014/8/1)もくじ
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会員の皆さまへの『通信』発送作業を8/29に行いました。

『原子力資料情報室通信』第483号(2014/9/1)もくじ

□川内原発 新規制基準適合性審査書(案)
パブリックコメント応募意見
[松久保肇]

□福島県放射線計測報告
3年でどう変わったか
[伴英幸]

□被曝69周年原水爆禁止世界大会参加報告
[桑原郁子・松久保肇]

□タニムラボレター No.025
東京を流れる荒川の堆積物の調査(3)
[谷村暢子]
http://www.cnic.jp/6003

□福島はいま(4)川内原発の再稼働どころではない
[山口幸夫・松久保肇]

□原子力発電所および核燃料関連施設で発生したおもな事故・故障
(2013年度分)
[上澤千尋]

□短信・資料紹介

□舩橋晴俊さんの急逝を悼む
http://www.cnic.jp/6013
 原子力資料情報室書庫資料の公開について
 原子力資料情報室だより

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■[3]この間発表した原子力資料情報室の声明
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この間、原子力資料情報室は以下の声明を発表しております。
是非、ご覧ください。

2014年8月17日付政府広報「放射線についての正しい知識を。」に抗議する
http://www.cnic.jp/5998

2014年8月21日

NPO法人 原子力資料情報室

 復興庁、内閣官房、外務省と環境省は8月17日、全国紙各紙と福島の県紙に
「放射線についての正しい知識を。」と大書した政府広報*を全1面を使って掲
載した。“福島県から避難されている方々を対象に、放射線に関する勉強会を
開催し、放射線に関する様々な科学的データや放射線量による健康影響などに
ついて専門家からご講演をいただ”いたというもので、中川恵一氏(東京大学
医学部付属病院放射線科准教授)とレティ・キース・チェム氏(国際原子力機
関保健部長)の講演内容の一部が掲載されている。

 中川氏は、まず、福島県の中学校で将来生まれてくる子供に影響があると思
っていた女子生徒が56%もいたという話や、鼻血の話をしたあと、100ミリシ
ーベルト以下ではがんの増加は確認されていないので、福島で被ばくによるが
んは増えないという。そして、わずかな被ばくを恐れることで、運動不足など
により、生活習慣が悪化し、かえって発がんリスクを高めることは避けなけれ
ばならないと主張している。

 レティ氏は、自然放射線の存在と、X線検査やがんの治療で放射線が使われ
ていることを強調し、原発事故が発生した地域で住み続ける人の被ばく限度は、
基準値である年間20ミリシーベルトと主張している。

 明言はされていないが、福島県から避難している方々にこのようなことを講
演する背景には、100ミリシーベルト以下の被ばくは健康影響がないと説得し、
福島に帰還することを促すためと考えられる。

 しかし、このような講演者の言葉を「政府広報」として載せるのは、「個人
が言ったことをそのまま載せたので政府に責任はない」では済まされないこと
である。

 これに対し、私たちは以下の理由で抗議する。

 “リスク・コミュニケーション”は、リスクに関する情報をできるだけ公平
に説明し、個人がリスクとベネフィットを判断して行動を選択できるようサポ
ートするものであるべきだ。その判断は説明者が押し付けるものでなく、個人
がするものだ。

 低線量被ばくリスクに関する情報には、原爆被爆者の調査だけでなく、CT検
査のがん影響、自然放射線のがん影響など、数多くの報告がなされている。そ
れらをまったく無視して「100ミリシーベルト以下の被ばくではがんが増加し
ないことを証明するのは、「福島にパンダはいないことを証明する」ことと同
じほど困難」とするのは、不誠実な態度である。また、ベネフィットに関して
は、医療行為に使う放射線は被ばくを受ける個人に利益が発生するものだが、
原発事故による環境汚染由来の被ばくは、個人が受けるベネフィットはない。
選べる前者と、押し付けられる後者の被ばくは比較できない。対立する意見が
あればそれに言及した上で、リスクとベネフィットの幅広いデータを公平に示
し、個人が納得して判断できるようサポートするべきと考える。

 被ばくを恐れて運動不足になるとがんリスクが増えるというのは、脅しのよ
うなロジックで使うべきでない。

 発がんリスクは、被ばくによるものだけでなく、タバコや肥満や化学物質な
どによる暴露もある。それらは積算されるため、避けられるリスクは避けた方
が良い。福島から避難されている方々は、被ばくを避けるためだけでなく、被
ばくを恐れ運動不足になるような生活の制限がない環境をもとめて、避難を決
断されたのだと思う。その方たちに対して、上記のような発言は不適切である
し、福島県に住む方々に対しては、解の無い問いを突き付けるようなものだ。
政府がするべきなのは、被ばくも運動不足も避けられる避難や移住の選択肢を
示し、支援をすることのはずだ。

 一般公衆の被ばく限度は年間1ミリシーベルトだが、これは被ばくによるが
ん死の増加を考慮した上で定められた限度だ。原発事故が発生した地域では一
定期間は年間20ミリシーベルトの容認はやむを得ないとICRPは主張している。
しかし、事故が起こればなぜ基準が引き上げられるのか、市民が納得する理由
を聞いたことがない。

 除染の基準も、あいまいに揺れながら長期的には年間1ミリシーベルトを目
指すとしている。政府はいつまでにそれを目指すのかをはっきりさせるべきだ。
100ミリシーベルト以下で安全というなら、何故年間1ミリシーベルトを目指す
のか? 政府は事故後、矛盾にあふれた対応をとってきた。だから、市民は政
府からの情報を信用できないのではないか。

 いわゆる低線量被ばくの人体影響については、原爆被爆者、原子力施設労働
者、医療被ばく等々の調査の結果として、時に互いに矛盾する研究の成果があ
る。さまざまな貴重な研究成果があるとはいえ、なおわかっていないことが多
い。そのなかで何らかの判断をせざるを得ないことこそが、科学的に正しく説
明されるべきである。


 よって、政府には、以下の対応を求める。

 できるだけ被ばくを避けるべきだという基本をきちんと伝えること。
 避難や移住についての個人の選択を支えるシステムをつくること。
 受けてしまった被ばくへの恐れや悲しみを否定するのでなく、寄り添って心
を支える仕組みをつくること。

*http://www.gov-online.go.jp/pr/media/paper/kijishita/624.html

(以上)

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■[4]イベントなどの案内
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●川内原発の再稼働を許すな!9・23全国大集会(東京 代々木公園)

 政府は、原子力規制委員会の適合審査報告をうけ、地域住民の防災計画・避
難計画も不十分のまま、今秋にも川内原発(鹿児島県)の再稼働を押し進めよ
うとしています。
 フクシマの教訓を顧みず、原発の再稼働を強行し、原発輸出まで進める安倍
政権に対し、全国から「さようなら原発」の声を、たゆまぬ脱原発の願いを、
突きつけていきましょう。

日時:2014年9月23日(火・休)11時~

場所:東京・代々木公園

スケジュール:

11:00 ブース開店
12:30 オープニングライブ
  エセタイマーズ
13:00 トークライブ 司会木内みどり
  内橋克人 大江健三郎 落合恵子 鎌田慧 澤地久枝ほか
  大石又七(第五福竜丸元乗組員)
  向原祥隆(川内原発現地から) 橋本あき(福島から)
  海外ゲスト(韓国、台湾から)
集会後デモあり


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●農家・宇宙飛行士 秋山 豊寛氏 講演会
~宇宙からのメッセージ 僕らが地球にかえせること 脱原発への祈り~

 日時:2014年10月24日(金)19:00~(開場18:30)
 場所:なかのZERO 大ホール
 URL:http://www.kawaikoumuten.jp/event/index.html#event1024


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■[5]原子力資料情報室書庫資料の公開について
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 原子力資料情報室では、ボランティアのみなさまと法政大学サステイナビリ
ティ研究教育機構*1(現サステイナビリティ研究所*2)にご協力いただき、書
庫に保管している資料の整理を行なってきましたが、今般、資料のリストを公
開できるようになりました。
 合わせて、書庫資料の公開を以下の要領で始めますので、みなさまご活用く
ださい。

─利用要領─

○利用時間:月~金(祝日除く)14時~17時
○閲覧可能資料:http//www.cnic.jp/library/catalogをご確認ください。
○利用方法:予約制
 メール(contact@cnic.jp)またはFAX(03-3357-3801)で、お名前、ご連絡
先、区分(正会員、賛助会員、通信購読、その他)、利用希望日時、閲覧希望
資料を明記の上、利用希望日の3営業日前までにご連絡ください。

*1:http://www.susken.hosei.ac.jp/
*2:http://www.sustenaken.hosei.ac.jp/

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■[6]原子力資料情報室とは
────────────────────────────

【参加・支援をお願いいたします】
原子力資料情報室は、原子力に依存しない社会の実現をめざしてつ
くられた非営利の調査研究機関です。産業界とは独立した立場から、
原子力に関する各種資料の収集や調査研究などを行ない、それらを
市民活動に役立つように提供しています。

このメールマガジンをふくむ当室の活動は、毎年の総会で議決に加
わっていただく正会員の方々や、活動の支援をしてくださる賛助会
員の方々の会費・寄付などに支えられて私たちは活動しています。
ぜひ私たちと一緒に、原子力のない世界への取り組みの輪に加わっ
てください。
会員案内はこちらです。
http://www.cnic.jp/support

●CNIC(原子力資料情報室)公式Twitter
 http://twitter.com/CNICJapan
●CNIC Facebookページ
 http://www.facebook.com/CNICJapan

■原子力資料情報室・最近の書籍(ご注文は原子力資料情報室へ)

原子力資料情報室 編 西尾漠・文 今井明・写真
『日本の原子力60年 トピックス32』
  http://www.cnic.jp/books/5832
『はんげんぱつ新聞』編集部 編
『許すな!再稼働 そして原発廃止へ』
  http://www.cnic.jp/books/5476
西尾漠『歴史物語り 私の反原発切抜帖』
  http://www.cnic.jp/books/5454
原子力資料情報室『原子力市民年鑑2013』
  http://www.cnic.jp/books/5243
『はんげんぱつ新聞』編集部 編
『原発再稼働なんてできない! 溜まり続ける使用済み燃料』
  http://www.cnic.jp/books/5004
西尾漠『プロブレムQ&A─どうする?放射能ごみ〔増補改定新版〕』
  http://www.cnic.jp/books/4907
山口幸夫『ハンドブック 原発事故と放射能』
  http://www.cnic.jp/books/4822
原子力資料情報室『考えてみようよ原発のこと』
  http://www.cnic.jp/books/3322
原子力資料情報室『原子力市民年鑑2011-12』
  http://www.cnic.jp/books/3330
原子力資料情報室『地震大国に原発はごめんだ vol.3』
  http://www.cnic.jp/books/3340
原子力資料情報室『増補 原発は地震に耐えられるか』
  http://www.cnic.jp/books/3344
高木仁三郎、渡辺美紀子『新装版 食卓にあがった放射能』
  http://www.cnic.jp/books/3358
反原発出前のお店:編『新装版 反原発、出前します』
  http://www.cnic.jp/books/3368
高木仁三郎『新装版 チェルノブイリ原発事故』
  http://www.cnic.jp/books/3370

□ご注文はこちらから~CNICの本屋さん
http://cnic.cart.fc2.com/

──────────────────────────────

原子力情報宅配便“CNIC EXPRESS”No.0227
以上

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特定非営利活動法人 原子力資料情報室(CNIC)
Citizens' Nuclear Information Center
共同代表:山口幸夫・西尾漠・伴英幸
〒162-0065 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B
TEL.03-3357-3800 FAX.03-3357-3801

e-mail:cnic@nifty.com
URL:http://cnic.jp
開室:月~金/10:00~18:00
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2F-B Akebonobashi co-op 8-5, Sumiyoshi-cho,
Shinjuku-ku, Tokyo, 162-0065, Japan
phone 81-3-3357-3800, fax 81-3-3357-3801
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