【修の呟き日記(2014.8.31)】



【修の呟き日記(2014.8.31)】
オスプレイ佐賀空港配備問題で佐賀新聞の報道内容が小野寺五典防衛相来県から潮の目が変わったと思うのは私一人でしょうか。もともと古川康佐賀県知事を担ぎ出したのは佐賀新聞社長だといわれ、初当選の際は元佐賀新聞幹部が選対にも入っていました。だから古川知事の対応についてどこまで迫れるものか注目していました。
今日(31日)の佐賀新聞1面トップは「陸自オスプレイ『容認』58%」「米軍利用『反対』7割超」という県民世論調査結果を伝えています。私は少なからずショックを受けました。「闘いはこれからだ」と思い、昨日も県平和運動センターが呼び掛けた決起集会とデモ行進に参加し、佐賀空港の地元、川副町では住民有志が対策協議会を立ち上げ、9月7日にはオスプレイ配備反対佐賀県連絡会が県民集会を予定していて、県民への関心を広めようとしている矢先での世論調査にまず疑問を持ちました。またこの調査では玄海原発再稼動についての調査はありませんでした。結果、古川県政への「評価」は73%という高評価でした。私が耳にする古川知事に対する評価とは真逆の結果でした。
先日の「読者の声」欄には、玄海原発3号機へのプルサーマル導入の際に住民投票を求めた際は住民の声を無視したのに、オスプレイ配備問題では住民に責任を押し付ける古川知事の政治姿勢を批判する投書が寄せられていました。ほとんどの県民の思いは一緒だと思います。
第2社会面では「集団的自衛権『反対』58%」「自民支持層も反対47%」と集団的自衛権についての調査結果を掲載し、識者分析で高橋良輔佐賀大学準教授は今回の世論調査結果について次の通り指摘されている。
「佐賀空港の『軍事共用化』を容認しているとみるのは早計だろう。注意深く見なければならないのは、『自衛隊は賛成だが米軍は反対』と回答した人のうち、集団的自衛権の行使容認に反対している人が6割超いて、『ねじれ』が生じている部分だ。
自衛隊オスプレイは集団的自衛権が行使されれば、その一翼を担うケースが想定できる。佐賀空港から飛び立った機体が、長崎県佐世保市の陸上自衛隊相浦駐屯地で水陸機動隊の隊員を拾い、米軍と一体となった戦闘で展開する姿を、誰もが思い浮かべているかどうか。さらに、隊員たちが『死』に直面するかもしれない事態をリアルに想像できるかどうか。
オスプレイと集団的自衛権をめぐる反対世論がリンクするのを避けたいのか、政府はこれまで、こうした文脈で説明していない。実際は数珠つなぎなのに、『離島防衛』とか『災害時に活躍』とか『急患輸送』とか、争点をずらし、情報を細切れにして、どこまでの理解を得られるか感触を探っているようにも映る。
一方、米海兵隊オスプレイについては、暫定移駐だろうが訓練移転だろうが、『沖縄の負担軽減』と同じ文脈で再三、説明している。『一定の負担の分担は仕方がない』という心理が醸成され、最も多い賛成の理由につながったのだろう。
こうした回答結果は、政府が示す断片的な情報に惑わされている県民の姿を浮き彫りにすると同時に、問題の本質を考えるには説明が不十分であることを表している。現実味を持って全体の構図が見えてくれば、世論の風向きは変わってくるかもしれない。」
この識者分析は佐賀新聞の報道現場の良心の叫びと思いました。
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