<JCJふらっしゅ 2015/02/26 2444号より>
◇ 海も人も殺される 辺野古、基地工事強行 ◇
全国から抗議の声を
浦島悦子
「危ない!」「沈没する!」「暴力はやめろ!」
海にも陸にも悲鳴と怒号が響く。昨年の県知事選をはじめとする一連の選挙で、こ
れ以上ないほどはっきりと示された沖縄の民意を蹴散らし、海では海上保安庁が、陸
では機動隊が(いずれも全国動員だ)、沖縄県民を「敵」とみなす圧殺行為を繰り広
げている。
こんな理不尽がどうしてまかり通るのか……。70年前の沖縄戦を思い起こさせる
大浦湾の光景を毎日見せつけられる度に、怒りすら超えた言い難い感情にとらわれ
る。
昨年7月、辺野古基地建設に向けた海上作業が開始されてから今日までの怪我人は
少なくとも12人(うち3人が海上保安官を刑事告訴)。翁長知事が海保と県警を呼
んで警備の安全を求めたが、安倍政権は「警備は適切」と言い募り、批判の声が高ま
ると、殴る・蹴るの暴力は少し収まったものの、カヌーを拘束して沖合3キロの外洋
に放置する、定員いっぱいの市民の抗議船に乗り込み転覆寸前まで船を傾かせる(冷
たい海に投げ出され、死ぬ思いをした人も少なくない)などの暴力行為を繰り返して
いる。
建設に向けたボーリング調査や工事に抗議する市民を排除するために勝手に閣議決
定した臨時制限区域すら恣意的に拡大し、広い大浦湾のほとんどを囲い込むオイルフ
ェンスやフロート(浮き具)。それらを固定するためと称して連日、10~45トン
の巨大なコンクリートブロックが大型クレーン船で海に投げ込まれる。ヘリ基地反対
協議会のダイビングチーム・レインボーの潜水調査で、これらがサンゴや海草藻場を
広範囲に傷つけ、破壊していることが確認された。仲井眞前知事による岩礁破砕許可
の区域外であり、明らかな不法行為だ。
ボーリングや工事のための資材や重機搬入を阻止するキャンプシュワブ・ゲート前
での24時間監視体制の現場も、疲労の色が濃くなった。昼間は、島ぐるみ会議のバ
スや個人参加も増え続けているが、人手の手薄な深夜や明け方に、機動隊を大動員し
て強行するのが彼らの常套手段だ。
翁長知事は、前知事の埋め立て承認取り消しに向けた検証委員会を設置し、2月6
日にその初会合が開かれた。検証が終わるまで作業を中止するよう知事は求め、私た
ち地元住民も防衛局に要請に行ったが、安倍政権は完全無視だ。
このままでは海も人も殺されてしまう! 知事が承認を取り消ししようが、撤回し
ようが作業は「粛々と進める」とうそぶく安倍政権を、あなたは許すのか。どうか全
国から声を上げてほしい。
*JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2015年2月25日号
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