【修(力久)の呟き日記(2020.12.31)】





【修(力久)の呟き日記(2020.12.31)】
2020年もあと数時間で終わりです。2020年は新型コロナウイルスに振り回された1年でした。パンデミックはいまなお収まりません。感染者は8千万人をこえ、死者は180万人に迫っています。私にはなすすべもなく、コロナ禍で悲しみ苦しむ人々に寄り添うことすらできません。歴史の転換期に立っているといいますが、私にはそうだとは思えません。むしろ日本については戦後歴史をふり返り、なぜこんな見苦しい政治を市民が許してしまったのかを考える機会ではないかと思います。
私はいまの腐敗した政治を生んだのは、中曽根政権で始まった新自由主義政策による国鉄解体を始め公営企業の民営化による官公労攻撃から闘う労働運動を解体したのが始まりだと思います。そして小泉政権による郵政民営化による全逓解体で戦後の労働運動は壊滅的打撃を受けました。小泉政権下で閣僚だった竹中平蔵は限定的だった非正規雇用を合法化しました。その結果、低賃金労働者があふれ、格差と差別がまかり通る社会が生まれてしまいました。コロナ禍の困難ないまの状況も、医療や社会保障の予算を削減し、非正規雇用労働者を増加させてきた新自由主義政策が一因だと思います。
30日付赤旗の「焦点・論点」で名古屋学院大学経済学部・阿部太郎経済学部教授は「菅政権は、安倍政権が積み重ねてきた法の支配の破壊と新自由主義路線に加えて、コロナ禍でこの流れを一気に強めようとする『ショックドクトリン』という要素が突出しています」と指摘されています。「ショックドクトリンとは政変や戦争、災害などの危機的状況に付け込み、人々がショック状態から生活を復興させる前に平時ではできないような経済改革を強力に実行すること」だそうです。
そして菅政権がコロナ禍で行っている例について少し長くなりますが、以下を挙げられています。
「菅政権が竹中平蔵やデービット・アトキンソン氏など極端な新自由主義者をブレーンに据え、コロナ危機に乗じてショックドクトリンで進めようとしていることの一つが、中小企業の淘汰です。
廃業が増えているにもかかわらず持続化給付金を打ち切り、所得補償を行わず、地方銀行の再編にまい進するのは、生産性の低い企業は今助けるよりも整理してしまった方がいいという考えの表れです。こういった政策がショックドクトリンの典型です。
他のショックドクトリンとしてマイナンバーカードの普及促進を狙う『デジタル庁』の創設が挙げられますが、これは個人情報を管理する全体主義的な方向の強化です。
他の全体主義的な方向としては、日本学術会議の任命拒否問題に触れなければなりません。これには軍事研究という背景もあります。経済界の要求である軍事研究に反対する日本学術会議を抑え込むことが経済界にプラスになるからです。」
この他にも、日米財界の軍事利権や多国籍企業の利権に応じたもの、75歳以上の医療費負担引上げも医療関係の財政支出削減を求める財界の意向なども挙げられています。
貧困や格差の拡大、環境破壊、ジェンダー差別、軍拡など私たちを苦しめている問題の解決には少なくとも新自由主義的な流れを変えなくてはならないと思います。新自由主義について知らない市民が多いことも問題です。新自由主義の問題をもっと広く伝えていくとともに、政治の場でも改革を迫っていくことが大切だと思います。
ことしは核兵器禁止条約の批准国が発効に必要な50カ国に到達し、来年1月22日に発行することが決まりました。約45年前ごろ、新橋駅や田町駅前で東京・港平和委員会のメンバーたちと被爆者援護や核兵器禁止を訴え、当時は夢物語と思っていたことがついに現実になりました。このあとは実効あるものにするため日本政府への働き掛けを続けるとともに、批准する政府を実現し、核保有国も取り込む世界的な運動が必要です。最後まで被爆者とともにがんばりましょう。
そして私はこの1年、佐賀県庁横、くすの栄橋での金曜行動にほぼ毎回参加し、事前に原稿を準備してハンドマイクで原発の危険性と原発の廃止をアピールしてきました。同じ内容をくり返しアピールすることも可能ですが、毎回内容を変えてアピールしました。この事が少しずつ負担に感じるようになっています。しかし、来年は政府のエネルギー基本計画の見直しが行われます。稼働していない原発の再稼働を推し進めそうで、市民の間から原発再稼働を許さない声を大きくする必要があります。そのためにも金曜行動はとても重要だと思います。来年も気を引き締めて、活動を続けたいと思います。
写真は私とつれあいのお墓です。JR佐賀駅から徒歩約10分の場所で、300年余の歴史を持つ黄檗宗瑞竜山(おうばくしゅうずいりゅうざん)大興寺にある二人用永代供養墓です。宗旨宗派不問で、ほとんどの方が生前墓で、氏名の他にプレート石にそれぞれの想いを刻んでいます。私たちはプレートに「世界を平和に」と刻みました。生きているうちに実現しなかったら、墓から「世界平和」の実現を祈り続ける想いです。今朝、団地から眺めた天山の頂き付近は雪をかぶっていました。
それでは、みなさん良いお年をお迎えください。
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