<☆原発とめよう!九電本店前ひろば第1945日目報告☆より>
★ 中西正之 さんから:
青柳行信 様
子力規制委員会第374回適合性審査(玄海原発3、4号炉対象)2を報告します。
<議事録の加圧破損の審議部分には極めて重要な項目が含まれている>
議事録の4ページから13ページには、第374回適合性審査会合の審議の目的
と、加圧破損の検討内容が記録されています。
2016年2月29日の青柳通信の「新規制基準にIAEAの深層防護の第4
層の対策が無い原因の調査1」で『ただ、一方で、深層防護の議論を始めると泥
沼にはまるという実態も、私は恐れたものですから、あえてちょっとそこを避け
たという部分はあります。ただし、深層防護とイクスプリシットに言っていない
けれども、ただし、この最後の図が言わんとしていることは、深層防護と。まさ
に深層防護の考え方を示そうとしているのと同義だと言っていいと思います。」
と説明しており、『深層防護の議論を始めると泥沼にはまるという実態』によ
り、原子力規制庁と原子力規制委員会は「IAEAの深層防護の第4層の対策に
ついて」は、あまり議論をしない事を初めから基本方針にしていたようです。』
と報告しているように、新規制基準は、過酷事故対策は、IAEAの深層防護の
第4層の対策は、基本的な部分は除外して、過酷な地震対策や過酷な津波対策に
すり替えられています。
しかし、川内原発の適合性審査においては、九州電力が川内原発の設置変更許
可において申請を行った、「大破断LOCA+ECCS失敗+CVスプレイ失敗」時におい
て、原子炉圧力容器への注水冷却を放棄し、格納容器に大量貯水して、圧力容器
から落下した溶融炉心の冷却については、問題視し、追及を行っていました。し
かし、川内原発の適合性審査が開始され、丸1年間経った2014年7月16日
にこの審議は中断し、川内原発の審査書案を発表しました。
この問題は、川内原発、高浜原発、伊方原発のパブリックコメントでたびたび
指摘されましたが、原子力規制委員会はノーコメントを続けてきました。川内原
発審査書への住民による異議申し立てにもノーコメントを続けてきました。
しかし、この問題は加圧水型原発だけでは無く、沸騰水型原発の第274回適
合性審査会合においても、問題が追及されています。
そして、議事録の4ページから13ページを詳しく読むと、同じ問題が指摘さ
れています。
川内原発の「大破断LOCA+ECCS失敗+CVスプレイ失敗」時における対策は、玄海
原発では一部の変更が行われています。
川内原発では、原子炉圧力容器への冷却注水は断念とされていますが、玄海原
発では常設電動注水ポンプは格納容器注水に回すが、新たにB重点ポンプを起動
して、原子炉圧力容器の注水冷却も行うとの変更が行われています。
この変更を、原子力規制委員と原子力規制庁委員は、評価はしていますが、し
かし基本的にはまだ問題が大きいと指摘しています。
九州電力の新しいメルトダウン対策は、資料1-1-2の「玄海原子力発電所
3号炉及び4号炉重大事故等対策の有効性評価に係る補足説明資料」の
3.1-28ページに示されています。
https://www.nsr.go.jp/data/000155210.pdf
この九州電力の考え方に、原子力規制委員会委員と原子力規制庁委員から問題が
指摘されています。
9ページに『ちょっとこのフローで質問なんですけど、そのB充填ポンプの準
備は事象発生から45分で終わってるんですけれども、準備が終わっても15分間
待って、15分後に起動するっていうのはどういう考えなんですかね、できるだけ
早く入れるものではないんですか。』とあるように、九州電力は格納容器への注
水は最優先して行うが、原子炉圧力容器への注水は、他の作業を優先し、それら
の作業が終わってから、余裕ができれば行うとしており、基本的にはIAEAの
深層防護の第4層の対策は無視する見解を示しています。
この件は、問題を残したまま、時間が経てば川内原発の場合と同じように、時
間切れで見逃されそうです。
★ 中西正之 さんから:
青柳行信 様
子力規制委員会第374回適合性審査(玄海原発3、4号炉対象)2を報告します。
<議事録の加圧破損の審議部分には極めて重要な項目が含まれている>
議事録の4ページから13ページには、第374回適合性審査会合の審議の目的
と、加圧破損の検討内容が記録されています。
2016年2月29日の青柳通信の「新規制基準にIAEAの深層防護の第4
層の対策が無い原因の調査1」で『ただ、一方で、深層防護の議論を始めると泥
沼にはまるという実態も、私は恐れたものですから、あえてちょっとそこを避け
たという部分はあります。ただし、深層防護とイクスプリシットに言っていない
けれども、ただし、この最後の図が言わんとしていることは、深層防護と。まさ
に深層防護の考え方を示そうとしているのと同義だと言っていいと思います。」
と説明しており、『深層防護の議論を始めると泥沼にはまるという実態』によ
り、原子力規制庁と原子力規制委員会は「IAEAの深層防護の第4層の対策に
ついて」は、あまり議論をしない事を初めから基本方針にしていたようです。』
と報告しているように、新規制基準は、過酷事故対策は、IAEAの深層防護の
第4層の対策は、基本的な部分は除外して、過酷な地震対策や過酷な津波対策に
すり替えられています。
しかし、川内原発の適合性審査においては、九州電力が川内原発の設置変更許
可において申請を行った、「大破断LOCA+ECCS失敗+CVスプレイ失敗」時におい
て、原子炉圧力容器への注水冷却を放棄し、格納容器に大量貯水して、圧力容器
から落下した溶融炉心の冷却については、問題視し、追及を行っていました。し
かし、川内原発の適合性審査が開始され、丸1年間経った2014年7月16日
にこの審議は中断し、川内原発の審査書案を発表しました。
この問題は、川内原発、高浜原発、伊方原発のパブリックコメントでたびたび
指摘されましたが、原子力規制委員会はノーコメントを続けてきました。川内原
発審査書への住民による異議申し立てにもノーコメントを続けてきました。
しかし、この問題は加圧水型原発だけでは無く、沸騰水型原発の第274回適
合性審査会合においても、問題が追及されています。
そして、議事録の4ページから13ページを詳しく読むと、同じ問題が指摘さ
れています。
川内原発の「大破断LOCA+ECCS失敗+CVスプレイ失敗」時における対策は、玄海
原発では一部の変更が行われています。
川内原発では、原子炉圧力容器への冷却注水は断念とされていますが、玄海原
発では常設電動注水ポンプは格納容器注水に回すが、新たにB重点ポンプを起動
して、原子炉圧力容器の注水冷却も行うとの変更が行われています。
この変更を、原子力規制委員と原子力規制庁委員は、評価はしていますが、し
かし基本的にはまだ問題が大きいと指摘しています。
九州電力の新しいメルトダウン対策は、資料1-1-2の「玄海原子力発電所
3号炉及び4号炉重大事故等対策の有効性評価に係る補足説明資料」の
3.1-28ページに示されています。
https://www.nsr.go.jp/data/000155210.pdf
この九州電力の考え方に、原子力規制委員会委員と原子力規制庁委員から問題が
指摘されています。
9ページに『ちょっとこのフローで質問なんですけど、そのB充填ポンプの準
備は事象発生から45分で終わってるんですけれども、準備が終わっても15分間
待って、15分後に起動するっていうのはどういう考えなんですかね、できるだけ
早く入れるものではないんですか。』とあるように、九州電力は格納容器への注
水は最優先して行うが、原子炉圧力容器への注水は、他の作業を優先し、それら
の作業が終わってから、余裕ができれば行うとしており、基本的にはIAEAの
深層防護の第4層の対策は無視する見解を示しています。
この件は、問題を残したまま、時間が経てば川内原発の場合と同じように、時
間切れで見逃されそうです。
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