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あやしすぎる実証事業と電通に流れる税金 -汚染土壌の再利用をめぐる環境省への質問・再質問および回答

★ 満田夏花(みつた・かんな)さんから

 

あやしすぎる実証事業と電通に流れる税金

-汚染土壌の再利用をめぐる環境省への質問・再質問および回答

 

ご存知の通り汚染土の再利用をめぐり、新宿御苑および所沢で実証事業が行われ

ようとしており、住民のみなさんが反対しています。

 

この件で昨年1227日に環境省と会合を持ちました。不明点が多かったため、そ

の後、環境省に再質問を行い、回答を得ました。

 

こちらに質問および回答を掲載しました。

https://foejapan.org/wpcms/wp-content/uploads/MoE_QA.pdf

こちらに1227日のアーカイブ映像を掲載しています。

https://foejapan.org/issue/20221220/10735/

環境省との交渉は1:18くらいからです。

 

主なポイントは以下のとおりです。

〇実証事業の目的について

会合で問題になったのは、所沢や新宿御苑などで行う実証事業は何のために行う

のかということでした。

環境省はすでに、福島県内2箇所で実証事業を行い、空間線量率や浸透水などの

測定は行っており、また、那須町・東海村でも汚染土の処分に関する実証事業を

行っています。今回の実証事業を何のために行うのかはなはだ疑問でした。

環境省の回答は、「福島県外における最終処分、再生利用を進める一歩として、

福島県外において実証事業を進めることが重要。工事中や維持管理における安全

性を確認するとともに、見学などをしてもらい理解醸成を進めるため」と回答。

つまり、実際に何か測定データを得るというよりも、「理解醸成」を得るため、

ととれます。飯舘村と同様に見学ツアーを行い、安全性をアピールすることを目

的に行うのでしょう。

 

今回の実証事業では、集水シートの上に汚染土を入れ、その上に50cmの覆土を行

います。(以下の資料のp.10

http://josen.env.go.jp/chukanchozou/facility/recycling/outside_fukushima_prefecture/pdf/info_session_221221.pdf

浸透水は集めて一次貯留し、「安全性を確認してから」下水道に放流するという

ことですが、この安全性の確認手段は「放射能濃度をはかる」としか説明されて

いません。(上記の資料p.24

 

実証事業終了後、汚染土を掘り出して、また中間貯蔵施設に持ち帰るとのことで

す。(理由は「実証事業だから」とのことでしたが、今までの実証事業の計画で、

わざわざ汚染土を掘り出してもとにもどすということはありませんでした)

 

〇セシウム以外の放射性物質を考慮しなくてよいのか?

環境省の回答は、「セシウムのみ考慮することで問題ない。文部科学省の土壌調

査結果により、セシウムのみを考慮するということにした。」

とのことでした。

文部科学省の調査結果を示すよう、再質問したところ、以下を回答しました。

文部科学省による、プルトニウム、ストロンチウムの核種分析の結果について

https://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5048/24/5600_110930_rev130701.pd

これは2011930日付のものです。

文部科学省は二次調査も実施しており、一次調査と二次調査の結果を統合して土壌汚染マップを作

成しています(大沼淳一さんに教えていただきました)。

むしろこちらを参照すべきでしょう。

「文部科学省による、①ガンマ線放出核種の分析結果、及び②ストロンチウム89

90 の分析結果(第2 次分布状況調査)について」(2012912日)

https://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6213/24/6213_20120912_rev20130701.pdf

 

この資料の別紙5をみると、福島第一原発周辺のストロンチウム90の値は他地域

と比して高くなっています(20121月時点)。環境省はウェブサイトで「過去

の核実験のフォールアウトの結果」と説明していますが、そうはみえません。

高いところで5700Bq/m2となっています。また、文部科学省の測定は5km四方のメッ

シュで1箇所のサンプリングをしており、きめ細かい測定とはいえず、もっと高

いところもあるかもしれません。セシウムしか考慮しなくてよいとはとても思え

ず、他核種も測定すべきでしょう。

 

〇多額の広報費が電通へ

環境省は、芸能人や文化人を登壇させ、「福島、その先の環境へ」シンポジウム

の開催など、汚染土の再利用の意義などに関して、さかんに広報宣伝活動を行っ

ています。

最近 3 年間の金額や受注者について質問したところ、汚染土再利用を含む「環

境再生事業」全体の広報宣伝費として、令和24年の3年間で環境省本省から合

計約186,000万円、福島地方環境事務所では合計約84,000万円、受注者はす

べて電通でした。

 

政府は中間貯蔵施設から30年後に運び出して最終処分するという空約束をして、

その約束を果たすために努力しているふりをするためだけに、この汚染土の再利

用を進めようとしているようにみえます。

今回の実証事業は、単に安全をPRするためのデモンストレーションにすぎませ

ん。

そんなことのために、汚染土をあっちから掘り出してこっちに埋め、こっちから

掘り出してあっちに埋めなおす、みたいな無意味かつリスクを伴うことを税金を

つかって進めていいのでしょうか。

 

放射性物質は集中管理が原則で、環境中にばらまくべきではありません。

 

参考>【声明】除染土再利用の省令案に反対する:用途制限・濃度制限記載なし 責任は不明 「知る権利」すら担保されない

https://foejapan.org/issue/20200131/4579/

 

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満田夏花(みつた・かんな)

携帯:050-7103-6951

国際環境NGO FoE Japan

173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9

TEL: 03-6909-5983  / FAX: 03-6909-5986


(第4303目☆原発なくそう!九電本店前ひろば★より)

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平和な有明海

Author:平和な有明海
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佐賀市在住です。平和や障がい者、有明海問題に強い関心を持っています。1950年生まれ。戦争法廃止、原発廃止、有明海再生、障害者と共生できる社会づくりを目指します。

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