ALPS処理汚染水をめぐる連続オンラインセミナーを開催中です。以下から資料および映像をみえることができます。ぜひご覧ください。
みなさま(重複失礼、拡散歓迎)
FoE Japanの満田です。
8月24日から開始された処理汚染水の海洋放出、9月11日までに第1回の7800トンの水を放出しました。第2回は9月末からと報道されています。
東電の年間放出計画によれば、今年度は約5兆ベクレルのトリチウムを放出することになっています。年間の放出上限は22兆ベクレルなので、最初は恐る恐る、様子をみながらといったところなのでしょうか。比較的濃度が低い、かつ二次処理が必要ない水(トリチウム以外の放射性物質について基準を下回っている水)から先に放出するようです。
政府は、漁業支援などの800億円の基金をつんでいますが、これにさらに中国による日本産の水産物の輸入停止を受けて、ホタテの一時買取や新規輸出先開拓に新たに200億円あてることが報道されています。海底トンネルあんど放出施設の建設費(400億円)とあわせれば、海洋放出の費用は今わかっているだけで1400億円以上にのぼることになります。2018年当時、海洋放出を含む5つの案が示されましたが、その際、海洋放出の費用は17-34億円と示されました。それと比して40倍以上にもなっています。
結局、海洋放出は環境・社会的にも、経済的にも、最もコストの高い選択肢なのではないでしょうか。
処理汚染水をめぐる報道は、トリチウムはどこの原発でも放出しているのに「中国が理不尽にも言いがかりをつけている」というストーリーをことさら強調し、たとえばトリチウム以外の放射性物質の残留、モルタル固化処分などの代替案、デブリの取り出しを前提にした廃炉が暗礁にのりあげていることなど本質的な問題に関しては、テレビメディアはほとんど報じていないように感じました。
FoE Japanでは、こうした点も含め、ALPS処理汚染水をめぐる連続オンラインセミナーを開催中です。以下から資料および映像をみえることができます。ぜひご覧ください。
【オンラインセミナー:ALPS処理汚染水 海洋放出の意味するものは?】
https://foejapan.org/issue/20230905/14262/
ゲスト:武藤類子さん
【オンラインセミナー:ALPS処理汚染水 メディアはどう報じたか?】
https://foejapan.org/issue/20230913/14377/
ゲスト:
木野龍逸さん(ジャーナリスト)
志葉玲さん(ジャーナリスト)
村上正子さん(原子力市民委員会事務局長)
★次回セミナーのご案内
【オンラインセミナー:福島第一原発敷地からの放射性物質の流出の実状と処理汚染水 】
https://foejapan.org/issue/20230921/14432/
第3回のオンラインセミナーは、今も続く敷地およびその周辺地域から海洋への放射性物質の流出について、原子力資料情報室の松久保肇さんをゲストにお迎えし、お話しいただきます。ぜひご参加ください。
日時:2023年9月27日(水)15:00~16:30
オンライン会議システムzoomを利用
ゲスト…松久保肇さん(原子力資料情報室事務局長)
コメント:細川弘明さん(京都精華大学名誉教授、高木基金理事)
▼詳細・申し込みは以下から
https://foejapan.org/issue/20230921/14432/
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【Q&A】ALPS処理汚染水、押さえておきたい14のポイント
https://foejapan.org/issue/20230801/13668/
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