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【修の呟き日記(2017.01.29)】

【修の呟き日記(2017.01.29)】
 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人の入所者が元職員の植松聖容疑者に視察されて半年となった26日、改めてこの問題について考えた。新生児仮死の後遺症で脳性まひの熊谷晋一郎東大先端科学研究センター准教授は事件後、「車いすで移動しながら、道行く人にひるむ感覚があった」。そして「数日たって『襲われるのではないか』と感じている自分に気付いた」という。私には想像できないほどの衝撃が走ったのだ▼「すべてを容疑者のせいにして、事件が解決した風を装ってはならない。動機とされる『障害者を排除する』という優生思想は、有用性を基準とする能力主義と分かち難く結び付いている」と指摘、「能力主義はなくならないが、同時に、能力に関係なく誰もが生きられる分配の仕組みが必要不可欠だ」と提起する▼作家の高村薫さんは「元来、人間は手前勝手で多くの負の感情を持つ存在だ。それを意思の力で抑え込む『良識』によって秩序を保ってきた。だが、今はヘイトスピーチのように、一昔前ならば絶対に許されないことが公然と語られている。そして政治家の問題発言も見過ごされる。たがか外れ「赤信号もみんなで渡れば怖くない」という状況だ。社会の底が完全に抜けてしまった」と語る。「資本主義に基づくシステムがうまくいかなくなったと痛感する。代替策がない以上、格差も貧困も広がり続ける」と指摘し、「まずすべきことは、今までより強い気持ちを持ち、自らを律することだ。不規則発言は、聞こえないふりをせずに止める。社会の合意として厳しく対処するためには罰則のある法整備も必要だ。人を傷つける発言に言論の自由は認められない」と提案▼藤井克徳日本障害者協議会代表は事件から半年たった今、感じることについて「一番気になるのは、戦後最悪と言われる殺人事件だったにもかかわらず、社会の中で〝風化〟が始まっていること」で、「その要因の一つに、政治のリーダーがこの問題にきちんと向き合っていないことがあるのではないか」と述べ、事件の社会的背景について「彼(植松容疑者)は、重度障害者は安楽死させた方がいいと、優生思想に後押しされて事件を起こしたように思います。日本では為政者が繰り返し、彼の言葉と類似した発言を」し、「こうした発言が繰り返される日本の土壌に、優生思想が潜んでいることに目を向けなければなりません」と指摘。優生思想に立ち向かうためには「(国連障害者権利条約)17条には『すべての障害者は、他の者との平等を基礎として、その心身がそのままの状態で尊重される権利を有する』とあります。日本国憲法13条の『すべての国民は個人として尊重される』とも重なります。条約17条が意味するところは、『社会の側から障害者に近づいていくべきではないか』ということです」という▼事件を知ったとき私の中に優生思想や差別につながる気持ちがないか確かめた。全くないとは確信できなかった。以前、福祉サービス事業所で障害者と関わりながらも、ふと気持ちのどこかで優生思想を感じていた。衝撃を受けた。私の中の優生思想を克服しなければ、共生社会はつくれない。(佐賀新聞連載の検証相模原殺傷事件識者に聞く、27日付赤旗の相模原事件と障害者の尊厳を参照しました)
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平和な有明海

Author:平和な有明海
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佐賀市在住です。平和や障がい者、有明海問題に強い関心を持っています。1950年生まれ。戦争法廃止、原発廃止、有明海再生、障害者と共生できる社会づくりを目指します。

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