修の呟き

<日本原子力研究所蒸気爆発に関する実験的研究の概要1994年論文>

【報告】第2222日目★原発とめよう!九電本店前ひろば★より
★ 中西正之 さんから:

<日本原子力研究所蒸気爆発に関する実験的研究の概要1994年論文>

日本原子力研究所が1994年12月付けで森山清吏等が「蒸気爆発に関する実験的研
究の概要」[注1]を発表しています。

この論文には、非常に重要な事が報告されています。
1ページの「1.はじめに」で世界的にどうして蒸気爆発の研究が行われるように
なったのかが、詳しく説明されています。産業分野で、蒸気爆発の事故によりた
くさんの犠牲者を出したからと説明されています。
 また、原発では、1961年に軍用実験炉SL-1で制御棒引き抜きによる反応度事故
が発生したが、このときにやはり蒸気爆発によると考えられる大規模な破損が生
じたからと説明されています。

 そして4ページには『1961年の軍用研究炉SL-1の事故では,誤って制御棒が引
き抜かれたために核暴走が起こり,部分的な燃料要素の溶融が生じ,水との間に
起こった水蒸気爆発によって原子炉が破壊された.この事故では圧力容器が9ftの
高さまで持ち上げられ,全ての配管が破断し,飛び出した制御棒が天井に突き刺
さり, 3名の犠牲者を出すほどの惨状であった.』と説明されています。
 この論文で重要なのは8ページから9ページに「2.3 層状の体系」が説明さ
れている事です。

 『前節に紹介した実験は事故シナリオにおいて冷却材のプールの中に溶融金属
が侵入するモードを模擬したものであるが,逆に溶融金属のプールが形成されて
いるところに冷却材が注入されるような接触モードも考えられる.これを模擬し
たものが層状体系,あるいは逆接触モード、(alternate contact mode)の実験で
ある. SNLのEXO-FITS,ANLのCWTI,原研のALPHAにおいてこの接触モードの実験
が実施されている.
EXO-FITS-ACMシリーズでは層状体系での蒸気爆発の可能性を調べるためにテルミ
ット溶融物に水を注ぐ実験が行われた. 実験はテルミット10kg,18.5kgを用いた
2ケースが行われ,そのうち,テルミット反応終了の1秒後に水を注ぎ始めた最初
の実験で蒸気爆発が見られた.2回めは反応終了後4.5秒経過した後水を注入し,
激しい沸騰が起こったが蒸気爆発は見られなかった』と説明されています。
 現在の金属の製錬現場では、溶融金属層の上部に比重の軽いスラグ層ができ、
その上部に水冷ボックスからの水漏れにより、冷却水が溜まった層ができた時、
何かの外的トリガーにより、スラグ層が破れて下部に溜まっている大量の金属と
上部の大量の冷却水が瞬間的に接触し、大水蒸気爆発事故が起きています。

 メルトダウン事故の発生時にも、層状の体系における水蒸気爆発の危険性が有
るのに、加圧水型原発を所有する電力会社の適合性審査用資料にも、沸騰水型原
発を所有する電力会社の適合性審査用資料にも、層状の体系における水蒸気爆発
の危険性の検討が全く欠落しています。

[注1]森山清史・山野憲洋・丸山結・工藤保・杉本純、1994年12月、蒸気爆発に
関する実験的研究の概要、日本原子力研究所
http://jolissrch-inter.tokai-sc.jaea.go.jp/pdfdata/JAERI-Review-94-010.
pdf
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佐賀市在住です。平和や障がい者、有明海問題に強い関心を持っています。1950年生まれ。戦争法廃止、原発廃止、有明海再生、障害者と共生できる社会づくりを目指します。

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