修の呟き

<2007年のJASMINEコード論文1>

【報告】第2265日目★原発とめよう!九電本店前ひろば★より
★ 中西正之 さんから:
<2007年のJASMINEコード論文1>

 九州電力が玄海原発で万一事故が有っても、放射性物質の放出量は福島第一原
発事故の2000分の1と宣伝を始めた根拠となったのは、平成25年12月17日の第58
回適合性審査会用に関西電力、九州電力、四国電力、北海道電力が共同で作成し
た「資料2-2-6 重大事故等対策の有効性に係わるシビアアクシデント解析コー
ドについて(MAAP)添付2 溶融炉心と冷却水の相互作用について」[注1]と思
われます。

 溶融炉心と冷却水の相互作用(FCI)には、圧力スパイクと水蒸気爆発が有りま
すが、(MAAP)は圧力スパイクの計算しかできません。

 したがって、この資料は初めから、加圧水型原発にメルトダウンが発生し、
2600℃にもなった100トンものデブリをキャビティ(原子炉圧力容器下部空洞)
に大量に貯水した冷却水に落とし込んでも、水蒸気爆発は起こらないとの結論が
先にあり、圧力スパイクは起きるが、圧力スパイクを(MAAP)でシミュレーショ
ンして、格納容器は破損しない。そこで、玄海原発で万一事故が有っても、放射
性物質の放出量は少ないと説明されています。

 この資料について、第58回適合性審査会で審議が行われましたが、この時の審
議ではこの見解には疑問が有ると指摘されています。
 そこで、平成26年4月3日の第102回適合性審査会に「資料1-2-7」の改定資料
[2]が4電力会社によって提出されました。この資料では、3.2-10ページ、3.2.
11ページにJASMINEコードを用いた論文の結果が追加説明されています。
 3.2.11ページの下欄に[2 JAEA-Research 2007-072「軽水炉シビアアクシデン
ト時の炉外水蒸気爆発による格納容器破損確率の評価」2007 年8 月]の参考文献
が表示されています。[注3]

 この論文は、日本原子力研究開発機構(JAEA)がOECDのSERENA Projectに参加
して開発したJASMINEコード(水蒸気爆発シミュレーションコード)を使用して、
沸騰水型原発と加圧水型原発の格納容器の破損確率を試算した報告書です。

 そして、この論文は、日本国内の論文では、国際的なOECDのSERENA Projectの
知見を良く反映したものと考えられます。

 ただ、この論文は、日本の沸騰水型原発と加圧水型原発のメルトダウンの発生
確率はゼロに近いという2007年頃の安全神話を前提にして、それでも万一メルト
ダウンの発生を仮定して、格納容器の破損確率を試算しています。

 この論文は、沸騰水型原発と加圧水型原発の実炉では、内部トリガーも外部ト
リガーも有り得るとの「OECDのSERENA Projectの見解」を基本としており、前文
の見解を否定するものですがその事は隠して、論文の中の都合の良い部分だけを
抜き出して、1ページ程度の説明としています。引用されたこの論文は極めて重
要な論文でありその正確な内容の理解が必要と思われるので紹介していきます。

参考文献
[注1] 「資料2-2-6 重大事故等対策の有効性に係わるシビアアクシデント解析
コードについて(MAAP)添付2 溶融炉心と冷却水の相互作用について」第58回
適合性審査配布資料
https://www.nsr.go.jp/data/000034932.pdf
[注2] 「資料1-2-7 重大事故等対策の有効性に係わるシビアアクシデント解析
コードについて(第3部MAAP)添付2 溶融炉心と冷却水の相互作用について」
第102回適合性審査配布資料
https://www.nsr.go.jp/data/000035678.pdf
[注3] JAEA-Research 2007-072「軽水炉シビアアクシデント時の炉外水蒸気爆発
による格納容器破損確率の評価」2007 年8 月
http://jolissrch-inter.tokai-sc.jaea.go.jp/pdfdata/JAEA-Research-2007-
072.pdf
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  1. 2017/07/02(日) 10:02:02|
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佐賀市在住です。平和や障がい者、有明海問題に強い関心を持っています。1950年生まれ。戦争法廃止、原発廃止、有明海再生、障害者と共生できる社会づくりを目指します。

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