修の呟き

<水蒸気爆発発生による格納容器発生確率の検討>

【報告】第2266日目★原発とめよう!九電本店前ひろば★より
★ 中西正之 さんから:
2007年のJASMINEコード論文2
<水蒸気爆発発生による格納容器発生確率の検討>

日本原子力開発機構の森山清史氏等は合併前の日本原子力研究所の時代から水蒸
気爆発の実験的研究を続けており、水蒸気爆発シミュレーションコードJASNINE
の開発を進めていたようです。OECDがSERENA Projectを始めると、このProject
に参加し、このProjectで行われた実験結果より、JASMINEコードの改良を行って
いるようです。

 そして、JASMINEコードを使用して、沸騰水型原発と加圧水型原発の格納容器
のメルトダウン発生時の格納容器破損確率の評価を行っています。

 ただ、この論文は、試算と思われ、いくつもの条件が付いています。
原子炉格納容器内に水蒸気爆発が起きた時、その爆風で直接破壊の起きるのはキ
ャビティ(原子炉圧力容器下部空洞)なので、キャビティが破損した時には、炉
容器や配管系が変位して格納容器の貫通部が破損するとの仮定を設けています。

 閉じ込められたキャビティ空間に大水蒸気爆発が起きて、キャビティのコンク
リートが破裂飛散して、コンクリート隗が格納容器をぶち破るようなシナリオに
ついては、検討されていません。

 キャビティのコンクリートの破損条件は、キャビティのコンクリート壁の外側
への変位が壁厚みの20%に達した時を損傷とすると設定しています。

 水蒸気爆発条件は、OECDのSERENA Projectの見解のように、実炉には内部トリ
ガや外部トリガが存在する可能性が大きいとの見解を使用しており、外部トリガ
を与えた条件で、JASMINEコードのシミュレーションを行っています。

 沸騰水型原発と加圧水型原発は基本設計が異なっており、構造もかなり違いま
す。したがって、沸騰水型原発と加圧水型原発はそれぞれ別に取り扱って、代表
的な構造を仮定して、別々にシミュレーションを行っています。

 加圧水型原発の原子炉容器はキャビティ側壁を貫通している直径70cmほどの8
本の1次冷却水配管で荷重が支えられているようですが、キャビティ内に大水蒸
気爆発が起きた時、500トン程の原子炉圧力容器が飛び上がって、1次冷却水配
管がキャビティのコンクリート壁の鉄筋を破断させる可能性が一番大きいようで
す。

 詳しい事はまだ良く分からないのですが、百分の一から千分の一くらいの確率
でキャビティのコンクリート壁の鉄筋が破断するようです。

 この報告書では、実機(玄海原発3、4号炉等)は試験実験の100倍ほどの
規模が有り、それらを試験実験から外装しているだけなので、実機が破損するか
どうかを判定しているのではなく、あくまで試算で有る事、実機ではプールの底
にも溶融デブリが大量に蓄積されるが、それらが無い場合を仮定したシミュレー
ションで有る事を説明しています。

 ただ、加圧水型原発にメルトダウンが発生した時、キャビティに蓄えられた大
量の冷却水に大量の溶融デブリが落下すると、キャビティコンクリートが破裂し
て、格納容疑が損傷し、大量の放射性物質が大気中に飛散する可能性が有る事を
警告しています。

 加圧水型原発を保有する4電力会社や原子力規制委員会の考え方とは全く見解
の違う論文です。
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