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2013.08.02(23:07) 928

JCJ機関紙「ジャーナリスト」2013年7月25日号より

        参院選報道 「ねじれ解消が争点」と争点隠し

                            隅井孝雄

 参議院選挙は、「自公過半数、ねじれ解消」という結果に終わった。政治運営は今
後しばらく自公政権に託される。

 今回の選挙は衆議院選挙とは異なる変化があった。第三極、とりわけ維新の会が失
速、安倍首相がもくろんでいた、改憲勢力3分の2には遠く届かなかった。民主党の
凋落は織り込み済みだったが、共産党が無党派層の票を吸収して、無視できない政治
勢力となったことも注目される。東京、京都、大阪の三大都市での当選は衝撃的躍進
を象徴する。

 自民党そのものへの支持率は昨年末の衆院選の時の勢いが落ちている中での選挙だ
った(自民支持率5月29・5%、6月27・7%、7月25・4%、時事通信)。

 安倍自民党にとっての最大の誤算は憲法96条問題であった。6月に結成された
「96条の会」(代表、樋口陽一氏)には小林節慶応大学教授など改憲派も加わり、
立憲主義を否定するものだとして反対を表明、さらに自民党元幹部を含む超党派の動
きとなった。今後の自民党の動きに歯止めを加えるものとなろう。

 マスメディアは今回の参院選にあたって、「ねじれ解消が争点」として当選予測を
繰り返した。テレビは投票の終了した午後8時、開票されていない時点で各党当選者
数を公表、次々に当確を打った。これに対しては読者視聴者の批判が強い。支持率の
調査、選挙予測などの報道は選挙誘導ではないかとの声もある。電話によるRDD調
査は対象が「自宅で電話に答えられる人」に限定され、サンプルに片寄があること、
質問が誘導になりやすいことなどかねてから問題点が指摘されている。

 一方今回の選挙報道では衆院選の時に較べ、争点についての積極報道が多かった。
テレビでの8人の党首討論が争点の明確化に役立った。公平さだけに特化したNHK
に対し、報道ステーション古館伊知郎(テレ朝)、ニュースZERO村尾伸尚(日テ
レ)らは質問を周到に準備し鋭い突っ込みを見せた。また報道特集、サンデーモーニ
ング(TBS)の特集は憲法、原発など重要な論争の火付け役としての役割を果たし
た。

 自公政権が大勝したとはいえ、憲法、原発では不支持が5割から6割近い。沖縄で
は辺野古移転反対派の糸数恵子氏が当選した。中韓との確執は改めて国際的批判をま
ねいている。政権運営には厳しい眼差しが注がれるだろう。

 ネット選挙が喧伝された。政党、候補者の側からの告知には役だった反面、市民参
加は不十分で期待はずれだった。市民のメール利用が禁止され、限定された利用者の
SNSだけの解禁だったことに問題がある。メール自由化はもとより、公職選挙法を
見直し、市民の間の自由な選挙そのものを解禁しなければ、アメリカや、韓国に見ら
れるような市民の活発なネット利用は実現しないだろう。

                             (JCJ代表委員)

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