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『デスク日記』復刊記念集会

2013.08.03(16:59) 933


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   JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2013年7月25日号より
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             『デスク日記』復刊記念集会

           ─権力の愛玩犬化するメディア─

                             阿部 裕

 「いまジャーナリストに問う─『デスク日記』復刊記念のつどい」が6月23日、
東京・文京シビックセンターで行われた。現役報道記者、キャスター、OB、メディ
ア研究者、弁護士、学生、20歳から80歳代まで多彩な人々約130人が参加、議
論に加わった。

 ジャーナリズム実践の金字塔、さらには教科書として60年代半ば~70年代に読
み継がれた小和田次郎著『デスク日記』が半世紀近くを経て、原寿雄自撰『デスク日
記』(弓立社)として蘇った。集いは、その意義を深く噛みしめる機会となった。

 その最大の理由は、メディアの権力監視機能がますます劣化し、存立基盤そのもの
の衰弱に対する危機感が沸点に近づきつつあるからだ。

 基調講演に立った金平茂紀氏(TBSキャスター)は「故・筑紫哲也氏が強調して
いた多様な言論、少数派であることを恐れない姿勢がいま失われ、メディアが『権力
の愛玩犬』となってしまっている。安倍首相との会食を競い合うメディア首脳、ろく
に質問もせず、キーボードの音ばかり響く記者会見……権力監視はほったらかし。す
でに分岐点を過ぎてしまったかもしれないが、諦めずにメディア内部で議論を起こ
し、変えていくしかない」と問題提起した。 原寿雄氏インタビューと、同氏と会場
とのやり取りも刺激的だった。

 原氏が関わった調査報道、権力犯罪報道の金字塔とされる「菅生事件」(第1回J
CJ賞受賞=1958年)について、原氏が「ジャーナリズムとして失敗作。本来、
警察ぐるみの犯罪として告発すべき事件。警察と妥協して、犯人の巡査部長が自ら姿
を現したような記事にしてしまった」と55年前の大スクープの評価を厳しく見直す
発言。北海道新聞の「道警裏金問題キャンペーン」、朝日新聞「NHK─ETV
2001番組改ざんスクープ」などの権力への屈服とも関連させたジャーナリズムに
対する原氏の厳しい自己検証の姿勢には、襟を正さざるをえなかった。

 さらには共同通信社会部記者、新聞労連役員経験者の後輩とのやり取りも緊張感あ
る内容だった。

 「原さんが編集幹部になった後、職場でのジャーナリズムは決して良くなっていな
い。むしろ悪くなったように思う。どう考えておられるのか?」
 原氏は「君はどうなんだ?何をし、何ができたのか?」と切り返した。
 もちろん、両者にとって報道姿勢や労使間の具体的な問題を念頭にした議論だった
ろう。しかし、当事者だけではない公の場では、それ以上議論は深まらなかった。

 集い全体を通じて、メディア危機の現状をどう受け止め、打開するか──問題意識
の共有が一歩進んだ。メディア各職場で、議論がほとんどないこともわかった。
 隣にいる仲間との議論、職場を超えた議論、そして読者、視聴者、取材先との議論
に、一人ひとりが踏み出すところからメディアの活性化・変革を始めるしかないの
だ。
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